社史・周年記念誌の出版

社史制作・周年記念誌の出版|創業者の思いと会社の歴史を、次の世代へ

「創業50周年に合わせて、会社の歴史を一冊にまとめたい」
「自分が引退する前に、創業の思いや経営の経験を後継者へ伝えたい」
「社内に散らばっている写真や資料を整理し、きちんと残しておきたい」

社史を制作のきっかけは、さまざまです。30周年、50周年、100周年といった節目であったり、創業者の引退や事業承継に合わせて、会社とご自身の歩みを振り返る方もいらっしゃいます。

私がこれまで社史周年記念誌制作に携わってきて感じるのは、その成功は、その会社の出版目的を達成できたかどうかで決まるということです。立派な本が完成しても、読者に読んでもらえず、本業にプラスされなければ、成果があったとはいえません。

ライティング株式会社は、創業者や経営者への取材を通じて、会社の歴史と、その背景にある思いを文章にする出版社です。これまで数十冊の社史編纂に関わってきた経験をもとに、目的の整理から企画、取材、執筆、編集、印刷・製本までお手伝いしています。

原稿がなくても構いません。まずは、誰に何を残したいのかをお聞かせください。

社史とは? 周年記念誌・創業者の自伝との違い

社史とは、会社の創業から現在までの歩みをまとめたものです。創業の経緯、事業の変化、商品や技術の開発、拠点の開設、経営上の転機などを、写真や資料、関係者の証言とともに記録します。

周年記念誌は、創業30周年、50周年などの記念事業として制作する冊子です。会社の歴史に加え、現在の事業や社員の紹介、関係者への感謝、これからの展望などを盛り込むこともあります。

一方、創業者の自伝は、経営者個人の人生を中心に描きます。ただ、中小企業では、創業者の人生と会社の歴史が深く重なっています。ご自身の生い立ち、独立、創業、経営危機、事業の成長をたどることで、そのまま会社の歩みが伝わる場合もあります。

これらを厳密に分けることよりも、どのような内容であれば、読んでほしい方に伝わるかを考えることが大切です。歴史資料として残す社史、写真を中心にした周年記念誌、創業者の語りを中心とした読み物など、目的に合う形をまずは決めてください。

社史・周年記念誌・創業者の自伝の違い
種類中心となる内容主な目的
社史 創業から現在までの会社の歩み、事業・商品・技術の変化 会社の歴史を整理し、次の世代へ残す
周年記念誌 会社の歴史、現在の事業や社員、感謝、今後の展望 創業30周年・50周年などの節目を記念する
創業者の自伝 創業者の生い立ち、独立、経営危機、事業の成長 経営者の経験や判断、思いを伝える

中小企業では、創業者の人生と会社の歴史を組み合わせるなど、目的に合わせて構成できます。

自伝・自分史の出版

社史制作は、何のためにつくるのかを決めるところから

社史の制作を考えたとき、最初に決めたいのは、どこの会社へ依頼するかではなく、何のためにつくるのかということです。

同じ50年史でも、社員に読んでもらうのか、後継者に託すのか、取引先に配るのかによって、取材する相手も、構成も、文章の書き方も変わります。

創業者の思いと経営理念を、後継者へ引き継ぐ

私が携わってきた中小企業の社史では、創業者の方が、ご自身の人生の棚卸しを兼ねて会社の歴史をまとめたいと考えておられるケースが多くありました。

創業以来、目の前の仕事に取り組み、社員を増やし、事業を育ててきた。その間には成功もあれば、失敗もあります。しかし、経営の最前線にいるときには、それらを振り返って整理する余裕はなかなかありません。

会長や相談役となり、ようやく会社を次の世代へ託す段階になって、「自分がいなくなったあとも、会社が進む方向を考えるときの手がかりを残しておきたい」と思われるのです。

そのとき大切なのは、経営理念を言葉として載せるだけでなく、なぜその理念を大切にするようになったのかを残すことです。何に悩み、何を守ろうとし、どのように判断したのか。そうした経験が書かれていれば、後継者や幹部が自分の仕事と結びつけて読める、会社の教科書になります。

会社に分散している資料や知識を整理し、保存する

長い歴史を持つ企業では、部署ごとに写真や資料が保管され、会社全体の歩みが見えにくくなっていることがあります。

営業部門が経験した50年と、工場が経験した50年は、同じ会社の中でも異なります。それぞれが長年の経験で得た技術と知恵が、それぞれの部署や担当者の記憶の中にしか残っていない場合もあります。

社史編纂は、こうした資料や知識を集め、会社の歴史として整理する機会になります。大企業では資料の保存が大きな目的になることがありますが、中小企業にとっても、担当者の退職などで記憶が失われる前に記録することがひじょうに重要なのです。

社員や取引先に、会社を深く知ってもらう

ベテラン社員でも、自分が入社する前の会社のことは、意外に知らないものです。取引先も、現在の商品やサービスは知っていても、その仕事が生まれた背景までご存じとは限りません。

社史には、会社を支えてきた社員や取引先への感謝を伝える役割もあります。周年行事でお渡しするほか、社員研修、採用活動、営業時の会社紹介などに活用することも考えられます。

複数の目的があっても構いません。ただし、まず誰に、何を一番伝えたいのかを決め、方針を明確化しましょう。

読まれる社史にするには、出来事の背景まで書く

社史というと、創業から現在までの出来事を年代順に並べるものだと思われるかもしれません。年表や沿革は、会社の歩みを確認するうえで欠かせない情報です。

しかし、「何年に工場を開設した」「何年に新商品を発売した」という記録だけでは、その会社を詳しく知らない人が、最後まで読み進めるのは難しいでしょう。

たとえば、海外に工場を設けたのであれば、なぜ進出を決めたのか。現地で何に苦労したのか。誰が中心となって進め、社内のどの部署が支えたのか。新商品であれば、どのようなお客様の声が開発のきっかけになり、どんな失敗を重ねて完成にたどり着いたのか。

そうした背景を取材すると、会社の歴史が、そこで働いてきた人の物語として見えてきます。

私たちが編集で大切にしているのは、会社の歴史を正確にたどりながら、読者が関心を持つ入口をつくることです。年代順の本文に、転機となったプロジェクトの特集、当時の責任者へのインタビュー、社員座談会、商品開発の舞台裏などを組み合わせる方法もあります。

経営者の視点に加え、現場で働いた方の言葉が入ると、同じ出来事を違う角度から描けます。それが、会社の歴史を、実際に読んでもらえる内容にするための工夫なのです。

取材・執筆方法 文章表現事例

社史制作の実績 会社の歴史と、人の思いを一冊に

創業者の自伝と50年史をまとめ、後継者に託した事例

愛知県のIT企業では、創業者の人生と会社の50年をまとめる本を制作しました。取材は15回以上を重ね、経営の転機で何を考えたのかまで聞き取り、ご本人が語る一人称の文章にしました。

本はA4判・上製・フルカラーで500部制作し、社員や取引先への配布用としました。会社を継いだ息子さんに創業期の経験を伝える、事業承継のための一冊でもありました。

創業者の自伝と会社の50年史をまとめた詳しい事例はこちら

創業者と社員の経験を、お客様に伝える本にした事例

三重県津市の津和美装社様では、次の経営を担う方に加え、創業者やスタッフにも訪問取材を行いました。会社の成り立ちと、そこで働く人の経験をまとめた『塗装職人が100年繋ぐ、想いと安心』です。

四六判・並製・本文モノクロの220ページで制作し、お客様への紹介に使うとともに、Amazonや書店で購入できる形を整えました。会社の歴史を、社外の方に理解していただくための出版例です。

津和美装社様の出版事例はこちら

出版実績 私家版 出版実績 販売分

社史の仕様は、理想に近い一冊を手に取って考える

社史の見積もりには、本の大きさ、ページ数、製本方法、カラーの範囲、部数などの条件が必要です。ただ、初めて社史をつくる方が、最初からすべて決めるのは難しいと思います。

そこで私がお勧めしているのが、同業他社や取引先の社史を実際に手に取ってみることです。すでに会社に届いている記念誌があれば、それも参考になります。

何冊か見比べると、「この本は読みやすい」「これは重くて扱いにくい」「この写真の見せ方はよい」といった印象が出てきます。その感覚を、もう少し具体的にしてみてください。

文字が大きいから読みやすいのか。行間や余白がゆったりしているのか。文章自体が面白いのか。写真や図があるので理解しやすいのか。それとも、本の大きさがちょうどよいのか。

理想に近い本があれば、打ち合わせにお持ちください。その本のどこを気に入られたのかがわかると、完成のイメージを共有しやすくなります。

判型と製本方法

文章を中心に読んでもらう本であれば、四六判やA5判などが候補になります。写真や図版を大きく見せたい場合は、A4判などの大きな紙面も検討できます。

製本には、表紙の硬い上製本、いわゆるハードカバーと、表紙が柔らかい並製本、ソフトカバーがあります。記念としての重厚感を重視するのか、気軽に手に取ってもらうことを重視するのかによって、選び方は変わります。

上製本でなければ社史にならない、ということはありません。誰がどのように読むのかを考えて決めることが大切です。

写真・カラー・表紙の仕上げ

写真を多く使う場合は、全ページをカラーにするのか、写真をまとめた一部だけをカラーにするのかを検討します。古い白黒写真も、当時の会社を伝える貴重な素材です。

表紙には、金や銀などの箔押しを用いて、記念出版にふさわしい仕上がりにする方法もあります。ただし、装丁を豪華にすることと、読んでもらいやすくすることは、分けて考える必要があります。

箱入りの社史を、私が積極的には勧めない理由

私は、日常的に読んでもらうことが目的の社史では、箱を付けることをあまりお勧めしていません。

箱入りにすると、読む前に箱から取り出すという手間が一つ増えます。立派な本として大切にしまわれる一方で、本棚から取り出す機会が減ってしまうことも考えられます。

保存や贈呈を重視して箱を付ける選択もありますが、社員や後継者に繰り返し読んでほしいのであれば、その予算を文字の読みやすさや写真の見せ方、取材の充実に回すことも検討してみてください。

社史は何部つくればよい? 配布先から部数を考える

部数は、先にきりのよい数字を決めるのではなく、どこへ何冊届けるのかを積み上げて考えます。

社員へ何冊、取引先へ何冊、退職者や関係者へ何冊。周年記念行事で配る分、今後入社する社員へ渡す分、社内に保存する分なども確認しましょう。一般販売を行う場合は、そのための部数も別に考えます。

たとえば、社員500人に一冊ずつ、取引先500社に一冊ずつ、一般販売用に500冊を用意するなら、合計1,500冊が出発点になります。そこに予備や将来の配布分をどれほど加えるかを検討します。

この数字は計算方法の例であり、2,000部などの大量印刷が必要という意味ではありません。配布先が限られていれば、その範囲に合った部数で制作できます。

部数の変更を希望する場合は、印刷の発注前にご相談ください。変更できる時期や納期への影響は、用紙の手配や製本の条件によって異なります。

配布先から必要部数を積み上げる計算例
配布・販売先内訳の例部数
社員 500人に1冊ずつ 500冊
取引先 500社に1冊ずつ 500冊
一般販売 販売用として用意 500冊
合計 予備や将来の配布分を加える前の出発点 1,500冊

原稿内の計算例です。必要な部数は配布先に応じて決まり、大量印刷をお勧めするものではありません。

社史制作の期間 半年でできる本と、2年以上かける本の違い

社史の制作期間は、ページ数だけでは決まりません。資料がどれほどそろっているか、何人に取材するか、写真をどこから集めるか、社内で何段階の確認が必要かによって変わります。

私の経験では、複数の幹部や社員に取材し、古い写真を収集し、A4判・100ページ程度の上製本として充実した内容にまとめる場合、少なくとも2年程度は見ておきたいと考えています。大きな社史では、執筆の前に資料を探す作業だけでも時間がかかります。

一方、中小企業の創業者や会長のお話を中心に、ご本人の自伝に近い形でまとめる場合は、条件が整えば、おおよそ6か月で制作できることもあります。

当社には、4か月以内の完成を目指す特急プランもあります。ただし、あらゆる社史をその期間でつくれるわけではありません。取材量、原稿の分量、写真の準備、校正の日程などを確認し、対応できる内容とスケジュールをご案内します。

「周年まであと一年しかない」「半年後の会長の引退に間に合わせたい」という場合も、最初から諦めずにご相談ください。発行希望日から逆算し、限られた期間でどのような一冊がつくれるかを考えます。

制作内容と期間の考え方
制作内容期間の目安確認したい条件
複数の幹部・社員への取材と資料収集を伴う社史 少なくとも2年程度を見込みたい A4判・100ページ程度の上製本として充実した内容にまとめる場合の、筆者の経験に基づく目安
創業者・会長の話を中心にした自伝に近い本 条件が整えば、おおよそ6か月 取材、原稿、写真、社内確認の日程が整うこと
特急プラン 4か月以内の完成を目指す 取材量・原稿量・写真の準備・校正日程を確認し、対応可能な内容を個別に相談

すべての社史に当てはまる納期ではありません。発行希望日と資料の状況から、実際のスケジュールを確認します。

社史制作の費用は、何によって変わるのか

社史制作の費用は、大きく分けると、内容をつくる費用と、本として仕上げる費用があります。

内容をつくる費用には、企画、資料整理、取材、撮影、執筆、編集、校正・校閲などが含まれます。本として仕上げる費用には、本文のレイアウト、表紙デザイン、印刷、製本などがあります。一般販売を希望する場合には、流通に必要な作業も加わります。

すでに原稿と写真が整理されている場合と、各部署への取材や資料探しから始める場合では、必要な仕事の量が大きく違います。多くの方に取材し、写真や図版を数多く扱う社史では、その分の制作費も必要になります。

見積もりを比較するときは、総額とともに、何が含まれているかを確認してください。取材人数や回数、執筆量、写真の整理、原稿の修正、印刷部数などの条件が違えば、金額だけで比較することはできません。

また、社内の担当者が資料を集め、取材を調整し、原稿を確認する時間も必要です。外部への支払額に加えて、社内で誰がどの作業を担うかまで決めておくと、無理のない計画になります。

なお、当社が公開している通常の執筆費の目安は、100字1,500円、6万字で90万円、いずれも税別です。これは社史制作一式の料金ではありません。社史は調査・取材量や仕様による違いが大きいため、必要な工程を確認したうえで、個別にお見積もりします。

企業出版の基本的な対応内容はこちら

社史制作費の主な内訳
区分主な作業見積もりで確かめること
内容をつくる費用 企画、資料整理、取材、撮影、執筆、編集、校正・校閲 取材人数・回数、調査範囲、執筆量、写真整理、修正の範囲
本として仕上げる費用 本文レイアウト、表紙デザイン、印刷、製本 判型、ページ数、カラーの範囲、製本方法、印刷部数
一般販売に必要な費用 販売・流通に必要な作業 一般販売を行うか、どの作業が見積もりに含まれるか

通常の執筆費の目安と、社史制作一式の見積もりは異なります。工程と仕様をそろえて比較してください。

出版見積書の見方 自動見積もり

社史制作会社・印刷会社・出版社の選び方

社史の依頼先には、印刷会社、社史制作を専門とする会社、取材・執筆・編集に対応する出版社などがあります。実際には業務が重なる部分も多く、会社ごとに得意な仕事は異なります。

印刷会社に依頼する場合は、印刷や製本の品質、特殊な加工への対応に加え、企画や取材、執筆までどこまで引き受けてもらえるかを確認するとよいでしょう。

社史制作の専門会社であれば、資料の整理や編纂の進め方に強みを持つところもあります。費用、調査の範囲、担当体制などを、ご自身の希望に照らして確認してください。

出版社へ依頼する場合は、文章の質や構成の提案、編集の進め方が大きな検討材料になります。年代順にまとめるほかに、特集、インタビュー、座談会など、内容に合う見せ方を提案してもらえるか。一般販売を考えているなら、流通に対応できるかも確認します。

私自身、大手印刷会社の社史・記念誌の担当者と仕事をした経験があり、丁寧に対応していただいたことが印象に残っています。依頼先を業種や知名度だけで決めるのではなく、実際の制作例を見て、誰が話を聞き、誰が書き、誰が進行を担うのかまで確認することが大切です。

会社の資料を正確に整理することを重視するのか。創業者の思いを読み物として残すことを重視するのか。広く販売することを重視するのか。出版目的に合う依頼先を選びましょう。

ライター個人プロフィール紹介 当社の12の特長

社史制作の流れ 準備から発行・配布まで

1 目的・読者・社内体制・発行日を決める

何のために、誰に向けて制作するのかを整理します。あわせて、予算、希望部数、発行希望日、担当者、社内の承認者を確認します。

周年記念パーティーで配るのであれば、その日が制作の基準になります。納品後の確認や発送の時間も含めて、発行日から逆算して予定を立てます。

仕様や構成が決まっていない段階でも、制作会社へ相談して構いません。すべてを社内で完成させてから依頼する必要はありません。

2 内容を洗い出し、企画と仕様をまとめる

会社の出来事を年代順に書き出し、特に詳しく残したい転機や人物を整理します。新工場の建設、海外進出、新商品の開発、事業承継など、会社にとって重要だった出来事を確認します。

そのうえで、本文、写真ページ、年表、インタビューなどの構成を考え、判型、ページ数、製本、カラーの範囲などを検討します。依頼先と作業範囲、費用、日程を確認し、契約後の制作へ進みます。

3 資料・写真を集め、取材する

会社案内、社内報、過去の記念誌、新聞記事、写真、商品カタログなど、会社の歩みを示す資料を集めます。写真は、撮影時期、場所、写っている人がわかる情報も一緒に整理すると、その後の編集に役立ちます。

古い工場や創業時の店舗の写真が、社内に残っていないこともあります。その場合、退職された社員や創業者のご家族などに尋ね、ご自宅に残る写真を探す必要が出てくるかもしれません。

また、当時の出来事を知る方へ取材し、資料だけではわからない経験や判断を伺います。誰に何を尋ねるべきかを考え、限られた取材時間を生かして進めます。

4 執筆・編集し、原稿を確認する

取材と資料をもとに、章立てに沿って原稿をまとめます。写真や図版の使い方も考え、読者に理解してもらいやすい順番に内容を整えます。

完成した原稿は、お客様にも確認していただきます。事実関係の訂正、追加したい出来事、会社らしい表現への調整などを行います。複数の部署が関わる場合は、ご意見をまとめる窓口を決めておくと、修正が進めやすくなります。

5 レイアウト・校正・校閲を行う

文章と写真を紙面に配置し、文字の大きさ、行間、余白、見出し、表紙デザインなどを確認します。原稿で読んだときと、本の形に組んだときでは、印象が変わることもあります。

校正では、誤字脱字や表記の不統一、写真と説明文の対応などを確認します。校閲では、創業年月、人物名、会社名、商品名などの事実関係を資料と照合します。記憶と記録が食い違う場合には、そのままにせず確認することが必要です。

紙の本は、印刷後に簡単には修正できません。文章だけでなく、写真の位置や文字の読みやすさまで、印刷前に十分に確認します。

6 印刷・製本し、配布・活用する

最終確認を終えて校了となったら、印刷・製本へ進みます。

完成後は、社員や取引先への配布、周年行事での贈呈、営業での活用など、事前に決めた計画に沿って届けます。一般販売を希望する場合は、販売に必要な準備も並行して進めます。

どの工程を社内で行い、どの工程を外部に任せるかは、資料の状況や担当者の人数によって変わります。当社では、ご相談の段階で役割分担も確認します。

社史は一般販売しなくてもよい 届け方は目的に合わせる

社史を出版するからといって、必ず書店で販売する必要はありません。社員や取引先など、届けたい相手が明確であれば、私家版として制作し、無料で配布する方法があります。その場合、定価を付けずに発行することもできます。

一般の方にも読んでもらいたい内容であれば、Amazonなどのネット書店や、一般書店で購入できる形を検討します。販売を行う場合は、本の内容や仕様を踏まえた価格設定も必要です。

ただし、社内向けの記録をそのまま一般販売しても、社外の読者に関心を持ってもらえるとは限りません。販売を希望するなら、企画段階から、どのような人が、何を読みたいと思うのかを考える必要があります。

また、社員向け、取引先向け、一般向けでは、載せる情報の範囲も変わります。公開できる内容を確認したうえで、配布・販売方法を決めましょう。

当社では、私家版としての制作にも、販売を伴う出版にも対応します。書店での取り扱い方針は、本の目的と内容に合わせてご相談します。

完成した社史を、読まれ続ける本にするために

社史の活用方法は、印刷が終わってから考えるのではなく、制作の途中から決めておきたいことです。

周年記念行事で配るのであれば、どなたに何冊渡すのか。社員に配るなら、その後の研修や勉強会でどう取り上げるのか。営業で使うなら、どのようなお客様に、どの場面で手渡すのか。使う場面を具体的に考えると、必要な内容も見えてきます。

そして、できれば読んだ方の感想を集めてください。制作者が満足した内容と、読者が役立つと感じる内容は、必ずしも一致しません。

巻末にアンケートを付ける、感想を送ってもらうはがきを挟む、QRコードから回答できるフォームを用意するなど、方法はいろいろあります。

どの話が印象に残ったのか。会社について、初めて知ったことは何か。もっと詳しく知りたいことは何か。そうした声は、今回の社史を活用する手がかりになり、次の60周年、70周年の社史づくりにも生かせます。

まとめ:社史制作をお考えの方へ 原稿がない段階からご相談ください

当社は、1998年に執筆を専門とするプロダクションとして創業しました。経営者の話を聞き、経験を整理し、読者に伝わる文章にする仕事を出発点としています。

社史制作でも、創業者が語る経験と、会社に残る資料を確かめながら、残すべき内容を考えます。資料だけではわからない思いを聞き取り、記憶だけでは曖昧な事実を確認する。その両方を大切にしています。

「何を載せればよいかわからない」
「古い写真と、会長の記憶しかない」
「担当者が通常業務と兼任しており、文章を書く時間がない」
「周年までに、どこまでの内容がつくれるか知りたい」

そのような段階でも構いません。会社の歴史を残したいと思われた理由と、読んでほしい相手を、まずお聞かせください。残っている資料、希望時期、予算を伺い、無理なく進められる制作方法をご提案します。

創業者が会社を育ててきた日々も、社員が現場で積み重ねてきた工夫も、話していただけるうちに記録しておきたい経験です。その経験を、後継者や社員、取引先が読み、会社のこれからを考える手がかりにできるよう、一冊にまとめていきます。

社史制作・周年記念誌の出版について、どうぞお気軽にご相談ください。

下記のお電話番号のボタン(メール送信可)からご相談ください。



戻る