自分史作成サービスで失敗しないコツとは?!【費用明細比較】
自分史作成サービスのメリット・デメリット
自分史作成サービスを検討中の皆様、こんにちは。自分史活用アドバイザー高木伸浩と申します。ゴーストライターとして執筆代行会社の代表をつとめております。
自分史作成サービスとは、専門会社に依頼してこれまでのあなたの人生を文章にまとめ、制作してもらうサービスです。
「親にプレゼントしたいので、サービスの詳細を知りたい」
「テレビやラジオCMなどで見かける会社は大丈夫なのか?」
「納得できれば、制作を依頼したいのだが...」
というみなさんが多いと思います。そこで、このページでは
- 作成のメリットとデメリット
- どんなタイプの会社があるのか?
- 取材・執筆・校正・印刷の進行は、どうなるのか?
- 標準的な費用は?
- いつまでにできるの?(制作期間)
- 最終的に、どのサービスを選べばいいのか?その基準は?
などの情報を、自分史活用アドバイザー(公的資格)という公平公正な立場から、わかりやすくご紹介しております。本ページをしっかりとお読みいただければ、代表的な会社と、そのサービス概要、進行方法、などをご理解いただけますので、自分にぴったりとあったサービスが選べるようになるはずです。
ところで。
実際に自分史をつくるかどうかは関係なく、これまでの山あり谷ありだった、あなた自身の人生をゆっくりと振り返る時間をぜひつくってください。昔の写真を押し入れからひっぱり出して、ゆっくり眺めてみてください。ビデオが残っていたらぜひもう一度、見てみてください。
- あの失敗は、人生が終わったと思ったなあ
- よくあの大病から生還できた、信じられない
- 当時はお金がなかったけど、幸せな家庭だった...
- 息子や娘が結婚してくれたときは嬉しかった
- 孫が生まれたときは、感激したなあ
など貴重な記憶が、まるでメリーゴーランドのように、いくつも思い出されるはずです。
そして、許されるならば、その記憶が鮮明なうちに、読みやすい文章へと書きあげ「形」として残すことを選択してくださいませ。自分史を、ご自身の単なる記念品だけにしないでください。あなただけのものにしないでください。子や孫、友人知人などにできるだけ多くの人に読んでもらってください。
自分の得た貴重な知恵や経験を、大切な人たちに、理解してもらうことができます。なにか大きな気付き、知恵、あらたな学びを周囲に与えることができるでしょう。あなたの人生が、他者の人生に役立つ。これこそが人生の意味であり、醍醐味となるでしょう。
そんなことを願い、以下の項目をご説明しております。具体例を挙げている箇所は、当社の事例となりますので、ご了承ください。
目次
メリット
周囲へのプラスの影響
自分史は、自分だけのものではありません。プレゼントすれば子どもや孫が読むことができます。「お父さんの若い頃の苦労がわかり嬉しかった。お父さんはやっぱり偉かったんだ」というように、子世代からあらためて尊敬されたという男性は、泣いて喜んでおられました。
経営者の方が会社のスタッフに配ったところ「会社が設立された精神が理解できた」と組織への帰属意識が高まり、プライドをもって仕事をするようになり、離職率が減ったとのことです。
時間と労力の節約
自分で書くと半年、1年、ときには数年かけても完成しない人がいます。その労力を時給換算するとあっと驚くような費用になるはずです。書こう書こうとしてだらだらといつまでも時間を浪費するよりも、プロに依頼することによって、その時間と労力が大幅に節約することができます。生きがいの再発見
これまでの自分のあゆみを整理することは「人生の棚卸し」作業となります。言い換えれば、長い人生でしょいこんだ多くの記憶という荷物をいったん下ろし、そして整理するという作業です。自宅を、年に一度は、年末の大掃除をするはず。いらないものは整理して、必要なものはとりだしやすい場所に整頓していらしゃるでしょう。大掃除後は、なんだか気持ちがすっきりします。
自分史制作は大掃除と同じです。これまで生きてきて本当によかったという喜びや感謝の気持ちがでてきます。「自分は間違っていなかった、正しい生き方をしてきたんだ、恵まれてきたんだ。だからいまの自分がある」と、今後の人生に張り合い、生き甲斐が生まれてくるのです。
なお。
多くの方が、作成するプロセス自体に喜びを感じられます。たとえば取材です。上手なインタビュアーは聞き上手です。人生で一番楽しかったこと、苦しかったことを話すという行為そのものが、若返らせ、記憶力を強化できるなどの効果があります。
デメリット
とくに大きなデメリットはありません。あえていえば、自分の要望や予算にあったサービスと会社を選択できないと、満足する結果が得られないことです。ほかにも、小さなデメリットはいくつかありますので、サービスの申し込み前に以下のことは確認しておきましょう。
費用面については、一番安いサービスを選択した場合でも20万円程度かかること。大半の人にとって、一回限りのチャレンジとなりますから、失敗が許されません。
内容面については、あくまでも個人の記憶だけをもとにした文章になります。ですので、内容の正確性を他者がチェックすることはできません。周囲の人に確認するなどの手間をおしまないようにしましょう。
「結婚記念日は、正確にはいつだったかな。アポロ宇宙船が月面着陸したのと同じ年だから1969年○月○日だったはず!」というように、ニュースと比較してチェックするのがいいでしょう。
情報面には、保護問題があります。ご自身と身内の情報などが外部に漏れる可能性についてです。インタビュー取材時に秘密がもれることもあるでしょう。
依頼するサービス会社に個人情報保護に関するポリシーが設置されているかどうか、申し込みの契約書に不備がないかどうかを事前に確認しておいてください。予防措置が肝心です。
サービス会社の4タイプ
それでは実際に自分史作成サービスをおこなう会社のそれぞれの特長について述べていきます。ま大きく分けて、4タイプのサービス会社に分かれます。
インタビュー取材系
ゴーストライターが、インタビュー取材をベースにする進行していくタイプです。代表的な会社例は、筆者が代表のライティング株式会社です。
執筆専門会社のため、インタビュー取材から専門ライターによる代筆、紙面づくりのデザイナーまでのスペシャリストがそろっています。50万円コースの内容は、B6判ソフトカバー(並製)、50p、50冊です。原稿執筆のみのご依頼もOKです。京都本社のため近畿地方は交通費無料。全国対応は実費請求。
特長は、プロ・ゴーストライターが取材・執筆を担当すること。
他業種参入系(or パック系)
前項の執筆会社同様、インタビュー取材がベースです。すべてパック(執筆・校正・印刷・納品)になって提供されているのでその規格をまもれば安価です。母体は広告業、福祉サービス業などの他業種からの参入となります。親の雑誌さん・自分史deいまてらすさん・私の録 ROKUさんなどがあります。「親の雑誌」さんのベーシックプランは22万円。全20p、5冊、訪問取材1回、電話取材3回となっています。高齢者見守りサービスの会社が運営しています。
サービス名が表すように、自分の親へ自分史をプレゼントとしたいという子世代がメインターゲット。社長さんは投資ファンド出身者。東京都の会社のため、地方対応の場合、2名分の旅費実費が必要。写真撮影費別途。
特長は、マスコミの露出が多く、有名であること。
「自分史deいまてらす」さんの20pマガジンタイプは、22万円。A4サイズ20p、5冊の内容となっています。2016年から、サービスを開始しており、両親へプレゼントしようというコンセプトで、総合広告業の会社が運営しています。
代表者名はHPに記載なし。横浜の会社です。地方対応の場合、旅費込。写真撮影費込。
特長は、全国一律、旅費&撮影費込で、追加費用がかからないこと。
「私の録」さんのバリュープランは、ハードカバー本、17万8500円。A4サイズ60p、3冊の内容となっています。法人ではなく個人サービス。原稿執筆済みの方にも対応。福岡の会社で、それ以外の地方対応の場合、旅費別途。写真撮影費別途。
特長は、ページ数が多いことと、ハードカバーの本に箱がつく豪華仕様が安価なこと。
実際の出来上がり具合を知るためには、見本サンプルを希望すれば、送付してくれます。以下、参考までにサービス会社比較表を掲載しておきます。5部以上必要な場合は、インタビュー取材系サービスのほうがお得になってきます。
出版社系
自分で書いた原稿をもとに作成を希望する人に向いています。予算に余裕のある場合におすすめです。講談社、新潮社など、東京の大手出版社が、自分史の作成サービスを手がけています。自分が書いた原稿を持ち込みさえすれば、編集や校正力で、高品質な対応をしてくれます。取材しての原稿代筆は不可の会社が多いです。
特長は、高額ながら大手・有名出版社の名前で自分史が作成できるという信用力、ブランド力。
IT系
欧米先進国で、オンラインプラットフォームを使用タイプ(海外)です。欧米のLifeBio社、StoryWorth社、Ancestry社などでは、なんとウェブサイト上だけで自分史が完成します。質問にこたえたり、写真や文書をアップロードするだけで、ライターや編集者との打ち合わせなしで、自分史を作成してくれます。依頼会社を決める基準とは?!
それぞれのサービス内容は理解できた、でも実際に頼むとなると「どのタイプの会社に頼んでよいか、わからない」「もうすこし詳しく教えてほしい」という方がいらっしゃるでしょう。
その場合は、2つの基準があります。その2つの基準がわかれば、依頼する会社が自然に絞り込まれてくるでしょう。
読者を確定せよ
第一の基準は、誰が読むのか、です。読者の範囲確定といってもいいでしょう。
あなたが子世代で、親にプレゼントしたいのならパック系の会社がおすすめ。パック系サービスの大半が、5冊以下の少部数対応だから、かつ、読者が親本人に限定されるため、十分です。
交友関係が多い人は、インタビュー取材系・出版社系をおすすめします。家族だけでなく、友人知人、会社従業員、取引先まで読者に含まれるというのであれば、規格の枠にしばられないほうがベターです。
ページ数を増やしたり、オリジナルデザインで表紙をつくったりというように、しっかりとした本づくりができるからです。
予算を確定せよ
第二の基準はあなたの「ご予算」です。予算帯が高いか安いかで、依頼できる会社のレベルが異なるからです。
おおむね50万円以下予算であれば、パックタイプがお勧めです。取材、印刷、納品まで一通り満足できるサービスが、20〜30万円の安価で提供されています。
ただし、レイアウトを変更する、表紙のデザインをオリジナルで作成したいという要望にはこたえてくれません。また、多くの会社では、取材は1回まで、ページは20p、写真40枚までというように規定されています。が、それでも追加オプションで対応しても50万円以下でおさまるはずです。
50万円以上〜200万円以下予算があるのであれば、当社のような執筆会社への依頼が可能になります。両社では、表紙のデザイン、本文のレイアウト、本の形態(並製or 上製)などをすべてオーダーメイドで作成していくことが可能になります。当社の場合、写真の点数にも制限がありません。
200万円以上の予算がある場合は、一流出版社系で本が作れます。参考までに新潮社HPの例をあげますと、文字中心の本で200万円から、ビジュアル中心の本で300万円の見本例が掲載されております。一番の特徴は、表紙のデザインだとおもいます。
新潮社の装幀室は、業界のなかでもトップクラスなので、書店で販売されれているベストセラー本のデザイナーが実際に担当してくれます。
ちなみに、自分史と「社史」を組み合わせ、ビジネス系の有名出版社、たとえば日経BP社、ダイヤモンド社から出すと500万円〜1000万円となります。
サービスの進行について
多くのサービス会社が、標準パックとして、取材・執筆・校正・印刷・納品までを設定していることは述べました。その進め方は、おおよそ同じです。
ですので、まず一般的な流れを説明しながら、それぞれの注意点についても挙げておきます。事前に知っておくことで、実際の進行時にスムーズにトラブルなく進めることができるでしょう。
取材
取材では、みなさんの自宅にインタビュアーが出向きます。その会話のなかでいくつかの質問に答えていくことで、その録音データをもとに、文章を作成してくれます。時間は1回あたり、1〜3時間ほど、回数は1〜3回といったところでしょう。
年齢、体力、記憶力、話すスピードによって、適切な時間・回数は変わってきます。担当者と相談すると、適切な時間・回数を調整してくれるはずです。ただ、多くの会社ではパック料金のセットとなっているため、規定の時間と回数は確認しておきたいところです。
自分史活用アドバイザーとしてのアドバイスを申し上げるとすれば、実際のところ、ご高齢の方が、たった1回の取材で、盛り込みたい内容をすべて話せるか、というと少々の不安は残ります。同じことを繰り返し話してしまうケースもあり、それだけで規定時間を経過してしまうこともあるでしょう。
私が88歳の高齢男性に取材したケースでは、1〜4回目の取材で同じトピックスを繰り返し話されました。そして5回目になってはじめて、あっと驚くようなすごい内容のお話が出てきたこともあります。
ですから、できれば人生の分岐点のようなこと、たとえば仕事で大きな成果を挙げたこと、一番嬉しかったこと、苦しかったことなどは、箇条書きでいいので、事前にメモを作成しておくと取材がスムーズに進むとおもいます。書き込み式になっている毎日新聞社発行の「思い出ノート」のようなものを利用してもいいでしょう。
また体力面、年齢面、認知面に不安があるならば、家族のどなたかが付き添いがあればベターです。言葉につまったりしたときにも「あのときおじいちゃん、あの話もあったよね」というように記憶を促すこともできるからです。
なお。
インタビュアーとライターは、同一人物がベストです。サービス会社によっては営業マンAさんが取材をして、在宅ライターBさんが執筆するというように、異なる人物が担当しています。
もちろん大きな問題はありません。ですが、依頼者の顔の表情、雰囲気、心の奥底に眠っている気持ちは、録音データだけでは、推しはかれないものもあります。気になる人は、申し込み前に確認しておきましょう。
撮影
撮影はなんのためにするのかというと、おもにパック系で表紙のポートレートとして使用するからです。なので、いまの私ではなくて、少し前の写真を提出するから、それを使ってほしいという希望ならば、撮影をしてもらう必要はありません。最近のデジタルカメラは性能があがりました。普通の人が撮影しても、プロのカメラマンが撮ったものとほとんど変わりません。
パック系会社が派遣してくるカメラマンは、プロではありませんが、まったく問題ないといっていいでしょう。だいたいディレクターと兼任しています。ちなみに、プロを呼ぶと1回5万円ほどかかります。 気をつけたいのは、一部の会社では、パックと示しながらも、実際には料金に含まれていないことです。必要なければはっきりことわる、必要であればパック料金に含まれたサービス会社を選択しておきましょう。トラブルの芽は事前に摘んでおくべきでしょう。
執筆
取材時の録音データをもとにライターがみなさんの話を文章に書き上げていきます。多くのライターは、まず録音データを文字起こしします。その原稿をブラッシュアップして、まとまりあるきれいな文章に仕上げていくのです。平均的な執筆期間は1〜3ヶ月です。
重要なのはライターの質であり、文章表現の善し悪しです。たとえば、〜でした、〜でした、〜でしたというように、同じ文末を続けてしまうようなライターがいます。そうなると、人生で1冊の本が台無しとなります。
また、聞き上手でないライターは、「それは何年ですか?」「それをしたのは誰ですか?」というように情報面ばかりに気をとられ、背景にある気持ちをくみとれない人がいます。すると、本意でないことが書かれてしまいますし、出来上がった原稿に大幅な書き直し指示が必要になります。
なお、ライターには公的資格があります。漢字検定協会が主催する「文章作成読解力検定」です。もちろん、必ず持つべき資格ではありませんが、一定の品質保証にはなります。
契約前に「ライターさんは、どんな方が担当してくれますか」「資格はもっていらっしゃいますか」と訪ねるのをお勧めします。
なお、インタビュー取材系なら、ライターのプロフィールが公開されており「○○さんという女性のライターをお願いします」というような指名ができます。あと取材時間と回数に制限がおおい場合、
インタビューで、たくさん大事なことを話したのに、文章が要約、省略されていて短すぎる、もっとしっかり書いて欲しかった...
と感じてしまうケースが多いようです。ライターは契約通りに、規定の文章量に収めようとします。インタビュー取材の話の量がそのまま、原稿になるわけではありません。注意してください。
校正
・内容的な校正
・文字とレイアウトの校正
(てにをはの使用法、固有名詞、文法上の間違い)
の2種類があります。とくにみなさん自身が気を付けるべきは、前者です。あなた自身による校正が何回可能か事前に確認しておきましょう。多くの会社では2回が設定されています。回数的にはそれで十分です。
前項で申し上げたように、ライターは文字数制限があるため、ときには要約や省略をします。大切な話が入っていない場合は、「学生時代の○○の段落は削除してください。その代わり会社で成功した△△の話を入れてください」というように指示をしましょう。
また、パックの場合、文字が小さいという不満をもつ人がいます。もちろんサービス会社もそこを想定して最初から読みやすい大きさに設定しているはずです。
それでも個人によって感じ方も違います。「文字を大きくしてくれ」と希望しても、通らないことがあります。事前にサンプルをもらい、文字の大きさやフォントをチェックしておきましょう。
もうひとつ注意点があります。
「固有名詞」です。ニュースや、有名人、歴史的事実などの固有名詞はサービス会社が校正してくれます。ですが、家族や親戚の名前、たとえばヨシコさんを、ヨネコさんにライターが書き間違っていても、その責任はあなたにあります。
ご自身の周囲の固有名詞、とくに人名は漢字の表記をふくめて何回も確認しましょう。印刷物となるので、やり直しには追加料金がかかります。
文字だけではありません。
写真に対する校正も大切です。
「この写真をもうすこし明るくしてくれ」「もうすこし赤くしてほしい」という指示を色校正といいます。遠慮せずにどんどん希望を言っていいかと思います。対応してくれるはずです。
印刷・納品
校正が終了すると、サービス会社は、そのデータを印刷所にもちこみ、紙の形に出力してくれます。3冊5冊といった少部数の場合、わざわざ「版」をつくりません。いわゆる家庭用プリンターがすこし大きくなったタイプがあり、それで印刷します。これをオンデマンド印刷といいます。
そのメリットは印刷自体の所用日数は、たった1日だけ。版をつくる印刷では最低でも2週間かかります。オンデマンド印刷用プリンターは、版をつくるよりも、色味が鮮やかという特徴もあります。
その他お役立ち方法
冊子と本の違い
最後に私個人のアドバイスとして、
大切なことをひとつ申し上げます。
ここまでサラッと書いておりますが「冊子」と「本」の違いについてです。写真手前が「冊子」奥が「本」です。冊子は、おおむね50p以下のものであり、ホッチキスで紙を留めます。専門用語では中綴じ、です。雑誌タイプ、マガジンタイプとも呼ばれています。
安価なのですが、ひとつだけ欠点があります。
いわゆる「製本」がなされておりません。
薄くてできないからです。
本と冊子の違い、それは背表紙があるかどうか、です。
50p以上になってくると、紙の厚みがでますから、製本が可能です。背表紙にタイトルが入ります。背表紙のメリットは、本棚に置いたときにタイトルがしっかりみえること。その後長期にわたって、大事に扱ってもらえることです。
お中元お歳暮を思い出してください。包み紙が重要ですよね。中身は同じでも一流百貨店の包み紙だと、もらった人は「おおー」と感動してくれます。そういうものです。
製本とは本をくるむこと。本の包み紙は、表紙です。雑誌には表紙がありません。
冊子のデメリットは、2つ。まず、傷みやすいということです。しっかりした表紙で本文を守っていないので、日焼け、紫外線、水分などに弱いです。
つぎに、捨てやすいこと。ペラペラだから捨てていいだろうと、もらったはいいが、何年か経って本人がみてないからゴミ箱にポンって捨てられたら本は浮かばれません(泣)。
ですから、当社の自分史作成を希望されるお客様には、基本的に冊子(雑誌タイプ)はおすすめしておりません。本の作成がベストです。
ところで。
本には二種類あります。並製本と上製本です。ソフトカバー、ハードカバーとも呼ばれています。表紙が分厚いか薄いかの違いです。予算が許すならば、上製本をおすすめしております。多くのお客様が実際に、手に取ったとき、しっかりしていて感激されます。
自分史は人生に1冊の本です。後悔のない選択ができるようにと、以上はあくまでも私の個人的なアドバイスを申しました。
国立国会図書館への納本
本にするともうひとつ良いことが起こります。国立国会図書館への納本です。納本すると、著者名、タイトル、内容で図書館の検索にかかるようになります。あなたの自分史を必要とする誰かに読んでもらうことができる、というわけです。
おおよそ当社のお客様の半数が、希望されます。
そもそも日本国内のすべての出版物は、国会図書館へ納本すべしという法律が定められています。しかし、一般の書店で販売されるもの以外は、自主的な判断に委ねられています。ただ、希望すればどんな本でも受け入れてくれるわけではありません。
製本が条件です。冊子タイプは納本できません。並製でも上製でもOKです。インタビュー系、出版系は可能ですが、パック系タイプは対応不可となります。納本には2冊追加で必要になります。
自費出版で書店流通に挑戦しよう!
サービス会社のなかには、出版機能をもっているところがあります。自分史を書店で販売したいという方は利用できます。その方法は簡単です。表紙にバーコードを付ければ流通できます。バーコードには、書名、著者名、タイトル、分類、定価などの情報が記載されています。
30冊以上なら、書店での陳列は不可ですが、カウンターでの注文取り寄せが可能になります。300冊からは、陳列が可能になり、同時にアマゾン、楽天などネット書店での取扱ができます。
そのメリットは大きいものがあります。流通する本は、自動的に国立国会図書館への納本されるというメリットもあります。
余裕のある方は、サービス会社に尋ねてみてください。ただし、パックの場合は、難しいです。出版系および当社のような執筆系は対応可能です。
まとめ
─どんな本を作りたいのか明確に!─
作成のメリットやデメリット、各サービス会社の特徴、平均的な費用、進行のすすめ方などをしっかり理解できたのではないかと思います。おおよそ同程度のサービスであれば、費用はほぼ同じです。
先述したように、読者の範囲を確定し、予算を決めれば、おのずと自分が依頼すべきサービス会社が決まってくるはずです。
みなさんにとって、ぴったりの会社がみつかりますよう、願っております。
ただし、インタビュー取材系サービスを利用されるのであれば、当社にお声かけください。家族だけでなく、なるべくたくさんの人に読んでもらいたい、予算が50万円以上ある、という方々にメリットがあることが、お分かりいただけたはずです。
当社は、自分史作成サービスで国内ナンバーワンの会社をめざしています。それは売上や、実績数ではなく、いかにお客様に満足する1冊をつくれるのか、その完成度において日本一でありたいと願っているからです。
食事をするにしても、大手チェーンと、地元の温かい個人店舗があるように、自分史作成の場合も同じです。当社はどちらかというと後者のほうになります。数を競うのではなく、
1冊1冊の完成度を高め、お客様の満足いく1冊に仕上げたい──
おおくのお客様のお相手はできませんが、当社を選んでくださった方に最高の満足をおくるため、これからもかんばっていきたいと願っています。
なお。
より具体的な自分史出版サービスについて知りたい方
https://www.publishing-house.jp/lp/lp1.html
自分史の書き方を知りたい方
https://righting.co.jp/how-jiden.html
出版トラブル予防について知りたい方
https://www.publishing-house.jp/qa1.html
などについては、別ページで詳しく説明しております。ぜひ、ご覧下さいませ。また、当社にご興味ある方は、以下よりご連絡くださいませ。スタッフ一同、あなたとの出会いを心待ちにしております。
執筆者紹介
高木伸浩(たかぎのぶひろ)。自分史活用アドバイザー(自分史活用推進協議会)として自叙伝や自分史の制作に携わる。自費出版アドバイザー(NPO法人日本自費出版ネットワーク)として知名度・集客力アップを目指した企業本なども手がける。文章読解・作成能力検定2級。YMMA薬機法医療法資格所持者。
同志社大学卒業後、船井総合研究所入社。学術書、ビジネス書、医学書を中心に、長年ベストセラーの執筆および出版プロデュースに携わる。1998年 執筆専門の編集プロダクションを立ち上げ独立、2007年ライティング株式会社・代表取締役に就任。