成功事例① 茨城県・80代の元経営者男性・佐藤太郎さんの自伝制作

課題
茨城県在住、80代の元経営者男性・佐藤太郎さん(仮名)は、自らの半生を振り返り、自伝の執筆を決意されました。佐藤さんは、独立には遅すぎると言われる50代で起業された経歴をお持ちでした。
大企業が市場シェアのほとんどを占め、新規参入はひじょうに難しい業界でしたが、佐藤さんはわずか5名の仲間とともに事業をスタートさせました。その後、その熱意に共感した人々から、温かいサポートを受け、幾多の困難を乗り越え、最終的には従業員300名規模を誇る一大小売業へと自身の会社をおおきく成長させたのでした。
経営の第一線を退いたいま、佐藤さんにはどうしても成し遂げたい切実な願いがありました。佐藤さんが起業時につくった「経営理念」が時代の移り変わりとともに風化してしまうことを防ぎ、会社の現役社員へ正しく書き残し、受け継いでいくことでした。
さらに、自分自身が遅咲きの起業家だった経験をもとに「これから新しいビジネスに挑戦する若い起業家の、背中を押すような内容にしたい」という崇高な目的もありました。
まず、佐藤さんは、おぼろげな記憶を辿りながら、自らの手で原稿を書き始めていきました。そうしてみたものの、ある段階から全く先へ書き進めることができなくなってしまったのです。年齢による体力の衰えや、膨大な過去の記憶を文章として構造化することの難しさに直面し、自分の力だけで書き上げることに限界を感じたのでした。
そこで、知人にプロのライターがいたため相談を持ちかけました。ただ、その知人ライターは、一般的な商業記事を主軸として活動しており、個人の生涯を深く掘り下げて物語を紡ぐ「自伝」という特殊なジャンルの専門家ではありませんでした。
また、そのライターは日々の業務で忙しかったようです。「来月からスタートしますから」と、後回しにされ、具体的な執筆作業になかなか取り組んでくれず、時間ばかりが虚しく過ぎていきました。
佐藤さんは悩んだ末、ネット検索を重ねました。自伝制作と自費出版を専門的に手がけている「ライティング株式会社」のウェブサイトにようやく辿り着いたのです。
しかし、いざ依頼をするにあたり、不安がありました。パソコンをはじめとするデジタル機器の操作にうとく、メールやクラウド共有による原稿のやり取りを苦手としていたのです。そのため、連絡手段は昔ながらの「FAX」「郵送」でやりたいという希望がありました。
また、書籍仕様にはいくつかの希望がありました。第一に、立派な経営者の自伝にありがちな、豪華で重厚な「上製本(ハードカバー)」ではなく、できるだけ多くの人々に気軽に手に取って読んでもらいたいという願いから、軽くて扱いやすい「並製本(ソフトカバー)」であるということ。第二に、全国の読者に届けるため自費出版でありながら、Amazonでの販売が可能であるかということ。
第三に「大きな悩み」がありました。それは、書籍化にあたり、かつて激しく対立した相手やその会社とのエピソードを、どのように扱うかという問題でした。
事実をありのままに書けば、プライバシーの侵害や名誉毀損といった法的なトラブルに発展する恐れがあり、かといってそのエピソードを丸ごと削除してしまえば、起業のリアルな苦労や教訓が半減してしまうというジレンマに、佐藤さんは深く頭を悩ませていたのです 。
実施内容

ですが、佐藤さんから相談を受けた当社には、それらの不安を一つずつ解消し、理想の自伝を形にするための個別対応できる体制が整っていました。まず、初回の打ち合わせは、佐藤さんの心理的な負担を軽減し、リラックスして臨んでいただけるよう、都内の静かで落ち着いたホテルのカフェを設定しました。この初めての顔合わせには、当社の代表である私(編集者)だけでなく、実際に執筆を担当する女性ゴーストライターも同行しました。なんと彼女は、難関T大学大学院に社会人研究生として通う、現役ライターでした。
佐藤さんにとって「自分の大切な人生を誰に託すのか」という不安は非常に大きいものでしたが、実際に担当するライターの顔を直接見て、その人柄や専門性に共感し、大きな安心感を持てたようでした。そして、この初回の打ち合わせの場で、正式なご契約をいただくことができました。
2回目以降の具体的な取材については、ご高齢である佐藤さんの体力的な負担を最優先に考慮し、1~2ヶ月に1回という無理のない頻度で、千葉県の佐藤さんのご自宅からほど近いファミリーレストランへと場所を移すことになりました。ご自宅が手狭であり、移動の負担を最小限に抑えながら、毎回の取材に万全の体調で臨んでいただくための調整でした。
この取材には毎回、編集者とライターの2名体制で赴きました。さらに、このファミレスでの取材には、長年佐藤さんを公私ともに支え続けてこられた奥様も同席してくださいました。
奥様の同席は、ひじょうに重要な要素でした。佐藤さん自身が明確に思い出せない当時の状況や、他者から見た佐藤さんの姿、苦難の時期の家庭内の様子などについて、ご自身が知らなかったことを含め、奥様が丁寧に補ってくださったのでした。これにより、単なる経営の記録に留まらない、人間味あふれる立体的なエピソードが次々と掘り起こされていきました。
連絡方法に関する工夫も徹底しました。実際に制作が始まると、細かなスケジュールの調整や突発的な確認事項が発生するからです。佐藤さんの携帯電話は、スマホではなく、いわゆるガラケーでした。ただ、携帯の「SMS(ショートメッセージサービス)」であれば問題なく操作できることが分かりました。じっくり確認する必要がある原稿のやり取りはFAXや郵送で行い、日程の調整など、細かな連絡事項はSMSで行いました。これにより、佐藤さんは、無理なデジタル操作を強いられることなく、スムーズな進行を行えるようになりました。
内容構成においても、私たちは、プロの編集者としての視点が光る、重要な提案を行いました。じつは、佐藤さんは50代で起業するよりもはるか昔、前職のサラリーマン時代に、大型輸送船に乗り、中南米やカリブ海に出航した経験がありました。
ご自身では「これは社史や経営理念に直接関係のない昔話だから、本には載せないほうがいいのではないか」と悩まれていましたが、そのエピソードを取材で聞いた私は、そこに描かれている若き日の葛藤、泥臭い努力、人間関係の構築プロセスこそが、のちの50代での大成功を支える強固な基盤になっていると確信しました。
そこで「この大航海のお話こそ、佐藤さんの魅力を伝え、読者の心を揺さぶる重要な要素です。ぜひ詳細に載せましょう」と提案しました。佐藤さんは最初驚かれていましたが「プロの編集者がそこまで言うのなら...」と同意しました。このエピソードが加わったことで、自伝の深みは一層、増しました。
また「過去に揉めた相手」との扱いについても、解決策を提示しました。一般販売を行う以上、実名を出すリスクは避けなければなりませんが、真実味を損なわないよう、関係者をすべて、Aさん、B会社というように特定できないよう置き換え、口論などの場面も、実際より少しマイルドな書き方に変更したのです。
一方で、対立の背景にあった経営上の葛藤や、そこから得た教訓の本質は一文字も薄めることなく書き上げました。これにより、ドキュメンタリーとしての圧倒的なリアリティを両立させることに成功したのです。
さらに、読者ターゲットを意識したレイアウトの工夫にも注力しました。佐藤さんから「自分の友人には高齢者が多いので、老眼鏡を使わずに快適に読めるよう、文字を大きくしてほしい」という申し出があったからでした。そこで、私たちは文字サイズを通常よりも大きく設定し、同時に行間も調整して、視認性が高く、高齢の方の目にも優しいページレイアウトを提案しました。こうした細やかな配慮のおかげで、佐藤さんから「ここまでこちらの事情を汲んで丁寧に対応してくれるとは思わなかった」と、大変喜んでいただくことができました。
成果

1年後、念願の自伝500冊が、予定通り上梓されました。同時にAmazonでの発売が開始されました。出版直後、佐藤さんの胸の内には「本当にこの本が一般の人々に受け入れられ、売れるのだろうか」という心配がありました。しかし、その不安は、杞憂に終わりました。
まず、長年の友人や旧知のビジネス仲間に「実はこのような自伝を出版したんだ」と本を手渡したところ、想像を超える温かい反響をもらうことになりました。多くの友人たちは、佐藤さんの激動の半生と、そこに込められた魂の経営理念に深く感銘を受け「自分だけで持っているのはもったいない。私の友人や、これから事業を始めようとしている若い知人たちにもぜひ読ませたい」と自発的に申し出てくれたのです。
中には「30冊をまとめて購入したい」と注文をくれる熱心な支援者まで現れました。さらにその読者からの口コミも相まって、佐藤さんの想いは当初の予想を超えた速度で広がりをみせたのです。
さらに、もう一つの大きな目的であった自社の従業員への配布においても、成果がもたらされました。従業員全員にこの自伝を配布したところ、現役時代、朝礼などで、口頭や断片的な訓示で行っていたけれど、いまひとつ浸透していないと感じていた佐藤さんの「経営理念」の真意が、普通の話し言葉の文体でわかりやすく噛み砕かれており、エピソードそれぞれのストーリー構成を通じて驚くほどスムーズに従業員の心に染み渡っていったのです。
「前社長が、まさか50代という年齢で、わずか5名から、これほどの苦労をしてこの会社を築き上げてこられたとは夢にも知らなかった」
「今私たちが当たり前のように働いているこの環境が、どれほど多くの人々の援助と前社長の血のにじむような努力によって守られてきたのかが、本当によく分かった」
と、直接会ったことのない、全国の支社の従業員などからも、感想文が届いたそうです。
前社長の歩んできた歴史と苦難のプロセスが、具体的な物語として共有されたことで、会社に対する「帰属意識」と、自らの仕事に対する強い「プライド」が従業員のなかに醸成されたのです。
これによりようやく、風化しかけていた経営理念が、現役の社員、そしてこれから入社してくる未来の後輩たちへと、受け継がれることを佐藤さんは確信できました。
「この本を出版していなかったら、私という創業者の存在、そして起業時の熱い思いは、数十年後には社内から完全に忘れ去られていただろう」。この本の出版が、経営者としてのやり残していた"最後の仕事"となった──とうれしい大団円を迎えられた佐藤さんの自伝出版ストーリーを紹介させてもらいました。
【仕様】
四六判(B6版)196p
本文モノクロ
帯あり、カバーあり
500部
アマゾン+一般書店発売
(200部販売用、300部社内用)
定価:1300円(税抜)
制作総額 180万円
まとめ
今回の事例は、自らの人生や経営の軌跡を「自伝」という形にして世に遺すことが、いかに深い価値を持つかを物語っています。特に、50代での遅咲きの起業から300名規模の企業へと発展させた佐藤さんが、その激動の半生と風化させてはならない経営理念を正しく書き残されたことは、自社の持続的な発展のための最大の遺産となっただけでなく、Amazonを通じて広く流通させることで、これから未来を切り拓こうとするあまたの起業家たちへの、時代を超えた最高のエールとなったようです。
自分で原稿を書き進められない「年齢的な壁」、パソコンやデジタルツールを使えないという「システム的な壁」、さらには過去の人間関係の描写に関する「法的な不安」など、その道のりには多くの困難がありました。しかし、私たちが提供する「徹底的な顧客ファースト」によって、すべて解決されました。
初回のカフェでの、ライター同行による安心感の醸成、自宅近くのファミレスへの出張取材、奥様のサポートを巻き込んだエピソードの深化、FAXとSMSを組み合わせた負担のない連絡体制、前職の隠れた名エピソードの発掘、固有名詞の適切な匿名化、そして高齢の読者に寄り添ったフォントサイズの変更にいたるまで、私たちは常にお客様の個々の状況に寄り添い、柔軟にカタチを変えながらサポートを続けました。
当社は、単に原稿を印刷して本にするだけの出版社ではありません。お客様が歩んできた「かけがえのない人生」、その価値を誰よりも深く理解し、その中にある輝きを見つけ出し、最も美しい形で未来へとつなぐプロフェッショナル集団です。
「自分は上手に書けないかもしれない」
「パソコンが使えないから無理だろう」
「デリケートな内容が含まれているから難しい」
と、諦めてしまう前に、ぜひ一度、下記問い合わせフォームから、ご相談ください。私たちは【あなたの想いを100年先まで届けるために】喜んでサポートさせていただきます。
![ライティング株式会社( 編集プロダクション・ゴーストライター)[ 京都・大阪]](/img/2022/logo.png)


