今日の一言 大手出版と中小出版の違いは? 校正について

2015/08/24

最近、仕事の関係で、D書房さん出版の本を読む機会がありました。
いわゆる、中堅出版です。

読み終えて、思ったこと。
それは、誤字脱字の多さです。

200Pぐらいの本で、私がザッと速読しただけで、
5〜6個の間違いが見つかりました。

私は、自分の出版社をはじめる前には、編集プロダクションとして、大手から零細まで、さまざまな出版社さんとお付き合いしてきました。

そこで感じたこと。
それは、大手も中小も、企画力や、編集力は、そんなに大差がないということです。
中小でも、がんばればベストセラーを連発できるし、よい作家を集めることができます。

しかし、大手と中小が圧倒的に違うことが、
ただひとつだけ、あります。

それは校正力です。
大手以外の本は、初歩的な誤字脱字が圧倒的に多いのです。
※もちろん、大手だから皆無というわけではありません。

それはなぜかといいますと、
大手は、一冊の本ごとに、1〜2人の専門の校正者と契約して(たいていが外注)
校正に時間と費用をかけています。

ところが、中小の出版社は、編集者と著者だけが校正者という場合がほとんどで、こうなると、極端な場合、編集者は著者が校正するだろうと思っていますし、著者は編集者が校正してくれるだろうと思っていて、責任が曖昧なのです。

その曖昧さのために、せっかくよい本を作ったとしても、
誤字脱字の嵐となり、よい本の価値が下がってしまう、ということがよく起きるのです。

逆にいえば、中小出版社でも、校正をがんばれば、
それは大手出版並の品質の本作りができる!ということがいえるのです。









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