今日の一言 京の隠れ里、大原阿弥陀寺にて

2018/12/18

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京都には、隠れ里といわれる場所がたくさんあります。
平安の昔より、皇族の争いなどがたえなかったため、やぶれた皇族が隠居したり、幽閉されていたという場所が、ほうぼうに多くあるのです。

その場所のひとつが大原です。
♫ 京の〜 大原三千院♬ という歌にうたわれることで有名ですね。

それに寂光院。

聖徳太子ゆかりの寺であり、平家物語のヒロイン建礼門院が、源平の戦いでやぶれた一門の菩提をとむらったことでも知られています。
わたしは、この大原という地が殊の外、大好きであり、あまりに好きなため、学生時代はここでアルバイトをしていたほどです。

それはさておき。

大原には、三千院と寂光院だけではありません。
阿弥陀寺という隠れ寺があるのです。
1609年創建という歴史は比較的浅いように思われるかもしれません。

ですが、三千院がいまの地に移ったのが明治4年ですから、もともと大原というのは、
寂光院と阿弥陀寺が祀られる土地柄であったのです。
それが三千院があまりに有名になったものですから、阿弥陀寺が忘れさられてしまったのですね。
きれいな写真を載せていらっしゃるブログがあったのでよかったら見て下さい。

先週末。
その阿弥陀寺に立ち寄ってみました。

入り口から驚きの連続です。
まず、はいってすぐの駐車場のコケが美しい...。(冒頭の写真)
ため息がでます。

一般に、阿弥陀寺の代名詞は、紅葉。
なのに、コケだけで圧倒されてしまう、自然がここにはあるのですね。
来年、紅葉の季節にはぜったいにくるぞーと誓う、私でした。

ところで。

阿弥陀寺の裏には、焼杉山という山があります。
地図をみると1時間ほどで登れるようなので行ってみました。
残雪がありました。
誰も踏みしめた跡がありません。

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尾根筋には、てんてんと、野生動物の足跡だけがあります。
しばらく、その足跡だけを頼りに、歩きました。
猪か、鹿でしょう。
※参考「足跡図鑑」より

彼らと一緒に、歩いている不思議な感覚にとらわれました。





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